AAC2013 最優秀賞・副賞 美術旅行レポート


作品タイトル:「eternal moment」
村上 仁美(むらかみ ひとみ)
愛知県立芸術大学大学院  美術研究科 彫刻領域
フランス 美術旅行レポート

私は今回の研修旅行にて予てから憧れていたフランスのパリとリヨンへ行かせていただきました。
古典的な西洋美術に強く憧れる私にとってフランスという国は王道であり、外せない国のひとつです
まず初めに訪れた街。リヨンは街全体が世界遺産にも登録されている非常に古い歴史の街です。


 

 街中の至る所に広場があり、彫刻が点在しています。

多くの建造物に聖母マリアの彫刻が施されています。日本でいうお地蔵さんのような感覚なのでしょうか…。
 
古代ローマ時代の遺跡も多く残っており、ヨーロッパの石の文化を改めて強く感じました。

特に素晴らしかったのは、街の高台にあるフルビエール大聖堂でした。

リヨンはフランスで最初のキリスト教の街とされており、このフルビエール大政党はリヨンでも
特に重要な建築と言えるでしょう。
パリのノートルダム寺院にも劣らない荘厳な大聖堂は本当に天国と繋がっているように思われました。

  
 
パリでは私が彫刻を志す中で非常に影響を受けたロダンとカミーユ・クローデル
 
 
ロダン美術館近くのアンヴァリッド廃兵院では、ナポレオンの棺や貴重な軍事資料を見ることができました。
ここでも豪華絢爛な祭壇を見るこができます。
  
 
 
国策として建設された廃兵院では、現在も退役軍人が暮らしているそうです。

日本は宗教的にも文化的にも、身近な生活の中から神性や美を感じる能力に長けているように思います。
“詫び寂び”に代表されるように、無常観が重要なのです。
それは災害の多い風土にも由来しているのでしょう。

この旅で目の当りにしたフランスは頑強な地盤に支えられm、まるで未来永劫に続く夢の国のように見えました。
そこにあるのは無常観ではなく、恍惚や陶酔といったもののようです。
ある意味快楽的に紡がれてきた文化は自然に立ち向かおうとする西洋的な価値観の賜物なのでしょうか。

自身の彫刻観を形成する原点を実際に目にすることで、今の自分の目指す表現との違いを考えるきっかけに
なりました。
今後も見聞を広め、表現を深めていきたいです。