AAC2006 最優秀賞・副賞 美術旅行レポート

作品タイトル: 「息を止めてきこえるリズム」
堀 園実(ほり そのみ)
沖縄県立芸術大学
スペイン・ドイツ ミュンヘン 美術旅行レポート
プラド美術館
プラド美術館は主に宗教画や宮廷画を所蔵し、ベラスケスやゴヤなど巨匠の名作が数多くある。キリスト教の宗教画の見方や登場するものの意味を知っていると、作家それぞれの意図や考え方など見えてとても面白く鑑賞できる。またゴヤの初期から晩年の作風の変わり様に興味を持った。
コルドバ大聖堂
もともとはイスラム教のモスクとして建てられたが、その後カトリック教会の聖堂としても使われた。建物は時代によって増築されその境目がはっきりと分かる。柱もあらゆる場所の石材を使っていたり、長さも太さも統一されてなかったり、いくつも柱職人のマークが付いていたり面白かった。中の聖堂は修復中で全体がみれなかったので残念。
アルハンブラ宮殿
この宮殿も違う時代の建築の集合体。全体的に外観はシンプルな赤っぽい漆喰と、内装はタイルを貼ったりや彫り込みをしたり華やかさがある。これは民衆から非難を買わないように豪華さを隠していたからでもある。
王様は風通りが良く涼しい夏の部屋と陽が入って暖かい冬の部屋を移動する。
カテドラル
内部は暗く、高い天井とたくさんのローソクで重々しい。
扉を開けて中庭に出ると、とても解放感のあるまったく別の空間。
ピカソ美術館
ピカソの幼少から晩年の作品が展示されている。中でも気になったのが、プラド美術館所蔵のベラスケス作「ラス・メニーナス」に触発されて、絵に登場する人物のそれぞれにスポットを当てピカソが描いた連作。
一枚の絵をいろいろな角度から解釈し、それを絵にする。作品から作品が生まれることの面白さや、制作意欲を湧かせてしまう元の作品の魅力が伝わった。
ミロ美術館
ミロの作品をあまりみたことがなかったのでとても新鮮な印象だった。
ミロの作品は彫刻より絵画の方が好きだと思った。
バルセロナ現代美術館
一階の展示スペースしかやっていなかったけど、映像や写真のインスタレーション作品が多かった。
国や環境が違ってもいいなと思う作品もあるし、意味が分からない作品はやっぱりわからない。
サグラダ・ファミリア(聖家族教会)
着工して百年以上たった今も完成していない。ガウディは設計の詳細について多くを残してなく、戦争などでもその多くが失われた。そのため、現在は残された少ない資料から推理するように想像し建設されている。
建設と修復と見物が同時進行している不思議な空間。塔を上り下の街を眺めていたら、鐘の音(実際鐘を叩いて鳴らしてはいない)が建物の内部に鳴り響いた。空気が塔の下から込み上げるような、あるいは底へ吸い込まれるような流れを感じた。まるで、この建物が血の通う生命体のようにみえてくる。
  
グエル公園
観光客や地元の人などたくさんの人が集まっていた。シンプルで迫力のある石造りのものやタイルを敷き詰めた派手なものがあって、一日中散歩していたい公園。
サン・パウ病院
病院なのに病院らしくない病院。
ここへ入院したら退院したくないと思ってしまいそう。専門ごとに棟がわかれているらしい。
左右の建物のカタ?が対象に建てられている。
正面玄関を出るとサグラダ・ファミリア の誕生のファザードが正面に現れる。
ミュンヘン造形芸術大学
(校舎は工事中で立ち入り禁止)
グリプトテーク(彫刻博物館)
石造りの建物と石の台座に乗った石の作品。
物質的な重量感と、光や静、大理石の白や作品同士の距離ですごく心地よい空間だった。
古代美術博物館
彫刻陳列館と向かい合うようにある。
ブロンズやテラコッタなど実用性のある小作品が多い。
古代エジプト館
スペインはマドリードやバルセロナなどの観光地、延々と続くオリーブ畑や山の風景、田舎の街並をみてきました。日本と違ってたくさんの種類の色があふれているように思いました。
漆喰の土の壁や木の扉も白、赤、黄、青で塗られていたり、日本では見ることのないような色使いで、しかもそれが町と調和がとれているから素敵でした。また、同じ緑でも何色もの緑があって、それは生えてる木や草の数だけあることにも感動しました。
ドイツにいるときは自転車で行動し、行ける範囲をゆっくり見て回れたのが良かったです。
ドイツは自転車に乗る人が多く、歩道にもたいてい自転車道路がついています。
美術館や博物館も広い面積で密集していてのんびり散歩しながら寄れるような環境なので、日本より入りやすく身近に感じました。
初めての海外旅行で行く前は不安もありましたけど、何もかも新鮮で自分が思っている以上にたくさんのことを吸収してきたように思います。このような貴重な体験ができてとてもうれしいです。ありがとうございました。